老人ホームを快適にする便利グッズ5選!食事・衣類など基本的な物も
老人ホームへ入居予定の方の中には、施設に何が備え付けられているのか、事前に用意すべきものは何か、分からない方もいるのではないでしょうか。
食事に必要なアイテムや衣類など基本的な物だけでなく、事前に老人ホームでの生活が快適になる便利グッズを用意しておくのがおすすめです。
当記事では、老人ホームに持っていきたい便利グッズやあってよかったものにくわえて、いらなかったものなどを解説します。入居前にしっかりと準備を整えて、充実した生活を送りましょう。
1. 老人ホーム入居時に必須の基本的な持ち物
老人ホームに入居する際は、一部の日用品や消耗品を自分で用意し、持参する必要があります。老人ホームに入居時に指定される可能性が高い基本的な持ち物は、以下3つです。
1-1. 衣類・タオル
老人ホームに持参する衣類やタオルは、施設から指定された枚数を基本として、以下のものを用意します。
- 肌着(下着、ズボン下など)
- 靴下
- ズボン
- パジャマ上下
- バスタオル
- フェイスタオル
身体の状態によっては、上記のほかにカーディガンといった前開きの羽織りが必要です。クローゼットやタンスが用意されていない老人ホームでは、衣装ケースの持参を依頼されることもあります。
履物は、室外用と室内用の2種類が必要です。転倒防止のために、サンダルやスリッパは避けましょう。
1-2. 食事まわり
食事支援を提供する老人ホームでは、基本的に施設側が食器類を用意します。しかし、自宅と同じ食器類の使用を希望する場合は、必要に応じて以下のものを持参しましょう。
- カトラリー(箸、スプーン、フォークなど)
- 茶碗
- 湯呑み
カトラリーは、予備も含めて複数セットを持参すると、誤って落とした際にも安心です。取手付きタイプの茶碗を用意すると、腕力が低下した場合も比較的安全に使用できます。
1-3. エチケットグッズ
以下の口腔ケア用品やエチケットグッズは、自分で用意・持参しなければなりません。
- 歯ブラシと歯磨き粉
- 入れ歯洗浄剤(必要な場合のみ)
- 爪切り
- 耳かき
- くし、ヘアブラシ
自力で洗面所まで行けない高齢者は、上記のほかガーグルベース(うがい後に吐いた水を受ける容器)を持参すると便利です。自力でうがいできない、もしくはしにくい方は、スポンジブラシ(食べかすを取り除く専用グッズ)も持参するとよいでしょう。
2. 老人ホームでの暮らしを快適にする便利グッズ5選
老人ホームでの生活をより快適にするには、最低限必要な持ち物のほか、心身の状態に応じた介護用品・便利グッズを用意しましょう。以下では、老人ホームに入居した後に「あってよかった」と感じる可能性の高いグッズの例を紹介します。
2-1. シリコン・プラスチック製の食器
腕力が低下していると食器を落とすことがあるため、シリコンやプラスチック製など簡単に割れない食器が役立ちます。ベッドに寝たまま水分補給する可能性がある方は、ストロー付きのコップや吸い飲みも用意しましょう。
体に麻痺があり、手で食器を押さえることが難しい高齢者には、シリコン製のトレイやマットを用意すると便利です。ポケット付きのマットを用意すれば汁物をこぼしても、周囲を汚す心配がありません。
2-2. 食事用エプロン
加齢によって唇の筋力が低下すると、頻繁に食べこぼしが起こります。食べこぼしによる衣服の汚れを防止するには、食事用エプロンやタオル生地の前掛けを持参しましょう。食事用エプロンは、歯磨き中の汚れ防止目的でも利用可能です。
食事用エプロンには、使い捨てタイプからシリコン製までさまざまな種類があるため、入居者本人に合うものを選択しましょう。食べ物をキャッチするポケット付きタイプや防水性能のあるタイプは、特に食べこぼし対策におすすめです。
2-3. 時計・カレンダー
高齢者や認知機能が低下した方は、アナログ時計を読み取りにくいケースがあるため、時間や日付を把握しやすいデジタル時計が便利です。
老人ホームによっては、服薬管理を高齢者自身が行います。薬の飲み忘れを防止するには、お薬カレンダーも持参しましょう。
お薬カレンダーとは、曜日や時間ごとに用意された透明ポケットへ1回分の薬を収納し、管理するグッズを指します。壁掛け式のお薬カレンダーを持参すれば、老人ホームのスタッフに服薬状況を確認してもらうことも可能です。
2-4. 消臭袋
老人ホームの担当者が排泄ケアする際、通常は使用後の紙オムツを新聞紙で包み、ビニール袋にまとめて廃棄します。紙オムツ用の消臭袋を持参してビニール袋の代わりに使用してもらえば、部屋やごみ捨て場の臭い対策が可能です。
老人ホームに持参する消臭袋は、消臭効果の高さとコストパフォーマンスを考慮して選びましょう。コストパフォーマンスのよい消臭袋を持参すれば、汚れた衣服の一時保管にも気兼ねなく活用可能です。
2-5. 娯楽・趣味用品・嗜好品
老人ホームではレクリエーション以外に娯楽がなく、暇に感じる方もいます。自由時間を充実させるには、入居者の趣味趣向に応じてテレビやラジオを用意しましょう。
頭を使う作業が好きな方には、クロスワードパズルやクイズの書籍なども一案です。高齢者の脳トレ用に作成されたクイズの書籍を持参すれば、頭の体操も兼ねて有意義な時間を過ごせるでしょう。手先が器用な方には、手芸用品を用意して作品作りを楽しんでもらうこともおすすめです。
3. 老人ホーム持ち込みグッズであってよかったもの
老人ホームでの暮らしを快適にするアイテムは、上記で紹介した便利グッズ以外にもさまざまあります。以下は、実際に老人ホームで生活する方が持参してよかったもの・役立ったものの代表例です。
- クッション、座布団
- 加湿器
- ミニデスク、イス
- 家族や友人の連絡先メモ
老人ホームでは椅子や車椅子に座る時間が長く、クッションや座布団が活躍します。加湿器は居室の湿度調整に役立つため、個人的に用意して持参すると便利でしょう。
老人ホームの居室にある設備は、施設によって差があります。ベッド以外の居場所がない場合は、ミニデスクやイスを持参すると自由時間中の作業が快適です。ただし、持参するミニデスクやイスは、高齢者向けに設計された安全性の高い製品を選択しましょう。
入居する老人ホームによっては、スマホの持参や使用が禁止・制限されているところもあります。スマホに関するルールが厳しい施設の一部では公衆電話が設置されているため、連絡先メモが役立つでしょう。
4. 老人ホームに持参した中であまりいらなかったもの
初めて老人ホームに入居する際は、新しい生活環境への不安から必要以上に荷物が増える可能性があります。しかし、居室のラックやクローゼットに整理収納できる荷物の量には限界があるため、事前に取捨選択することも必要でしょう。
以下は、老人ホームに入居している方が指摘する「いらなかったもの」の例です。
- 一部の家電、電子機器
- 大量の外出着
- ボタン付きの上着
家電や電子機器は、持参して便利なものと不要なものの両方があります。高齢者の趣味に合わない家電を暇つぶし目的で用意しても使用されず、邪魔になる可能性が高いでしょう。本人の好きなことを把握した上で持参する家電を選択すれば、自由時間に活躍します。
一部の老人ホームでは、周囲への配慮として大きな音が出る電子機器の持参を禁止しているところも珍しくありません。持参したものの邪魔になるリスクを回避するには、事前に入居予定の老人ホームで設けられている規定を確認しましょう。
外出着は頻繁に使用するとは限らないため、入居のタイミングでは1〜2枚ほど用意すれば十分です。ボタン付きの上着は、洗濯しにくく着用されない可能性があり、入居するタイミングでの持参は不要でしょう。
まとめ
老人ホームに入居する際は、衣類や食事まわりの基本的なグッズを用意する場合も、形状や素材などに気を遣うことをおすすめします。たとえば、シリコン製の食器類なら落としても割れる心配がなく安心です。衣類に関しても、下着やタオルなど頻繁に使用するものは、複数枚ストックを用意しておくとよいでしょう。
ほかにも、入居者本人の身体の状況や健康状態・趣味嗜好に合わせて、お薬カレンダーや娯楽になるものを用意しておくと、より快適な老人ホームでの生活を送れます。入居時は最低限必要なものを持参し、必要に応じて買いそろえていくのも1つの方法です。