70代以上の高齢者は肺炎に注意
70代以上の高齢者や慢性的な持病を持っている人は、肺炎にかかりやすく治療が長引くという傾向にあり、予防に対する意識が大切です。一般的な肺炎の症状としては、咳(せき)や痰(たん)、発熱、呼吸困難などがみられます。しかし高齢の方では、咳の症状を欠く場合もありますし、痰がうまく出せないため痰も出ないということもあります。極端な例では、微熱で何となく元気がないというだけで肺炎だったいう事もあります。また、高齢者に多いのが誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎とは、食べ物やだ液が、あるいは吐いた場合には胃液などが肺に入ってしまうために起こる肺炎です。誤嚥性肺炎を防ぐには、ゆっくりと食事をして、一回口に入れたものを完全に飲み込んでから次の食べ物を口に入れる、一回口に入れる量を少量ずつにするなどに注意します。食事中は、食事に集中できるようにテレビはできるだけ消す、周囲の騒音をできるだけ少なくするなど工夫も大切です。また寝たままの姿勢で食事をさせる事は誤飲の原因となるので、食事中はもちろん食後も1~2時間くらいは座位を保持するようにしましょう。